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テイクアウト容器の選び方解説、重要な5つの注目ポイント

新型コロナウイルス感染症のまん延が長期化し、生活者の意識が元通りになることが期待できない中、飲食店は店内飲食だけで利益を確保し続けることは難しくなっています。
そこで、最初にやるべきは新たな売上の柱を作る事であり、多くの飲食店オーナーがその筆頭に上げるのがテイクアウトではないでしょうか。
そして、テイクアウトに本腰を入れるうえで、重要になってくるのが容器です。
多くの飲食店がテイクアウトで料理を提供するようになれば、お客様が容器を比較材料の一つとして考えることが予想されるからです。
これまでやっていたにせよ、新たに始めるにせよ、これからは今以上にお客様に喜ばれるテイクアウト容器を用意しなければなりません。

今回は、テイクアウトをするうえで欠かせない容器について、選ぶ際の大事なポイントを解説してまいります。
テイクアウトの売上を伸ばそうとお考えであれば、ぜひ最後までお読みください。

1.「withコロナの時代」飲食店存続にはテイクアウトが必要


今現在テイクアウトをやっているお店もまだやっていないお店も、これから先営業を続けていくには、テイクアウトに注力しなければなりません。
新型コロナウイルスの影響が長引く中、感染を心配せず生活できる環境はしばらく戻ってこないというのが多くの人共通の認識であり、外食へのニーズも当分の間は低いままと考えられるからです。
となれば、店内飲食だけでかつての売上を得ることは難しいでしょう。

そこで、施策の一つに挙がるのがテイクアウトを売上の柱にすることです。
すでにテイクアウトをやっているお店でも、やらないよりマシとかコロナ禍が収まるまでのつなぎとかいった考えが多いと思いますが、今後もそのままの考えではお店を維持していくのは厳しいと言わざるを得ません。
これから必要になってくるのは、このような店内飲食の補助的なものではなく、店内飲食と同等かそれ以上に販売力があるテイクアウトです。

これからは、テイクアウトでも他のお店との競争に勝たなければなりません。
「withコロナの時代」は、テイクアウトが飲食店経営での重要戦略となります。

2.テイクアウト容器選びはとても重要


テイクアウトの伸ばすために考えられる施策はいろいろありますが、その一つが容器の価値を高めることです。
お客様にとってテイクアウト容器は、料理の入れ物以上の意味合いを持つものとなります。
運搬のための器であり、料理をおいしい状態に保つための保存容器であり、食べるときの食器でもあるからです。
これは、テイクアウト容器が顧客満足度を上げるための大きな要素となるということです。

もちろん、お店にとっても少なからず影響があります。
テイクアウト用の盛り付けや、運搬中の状態をよく保つための工夫が必要になるからです。
これは、新たな視点・考え方を持たなければならないということです。
この視点・考え方についてお伝えします。

テイクアウト容器は5つのポイントで選ぶ

テイクアウト容器選びをする場合、5つのポイントに注目することで失敗が少なくなります。
その5つのポイントがこちらです。
・機能
・素材
・特化性
・客層とのマッチング
・コスト

それぞれについて解説してまいります。

機能性が最も重要

テイクアウト容器は、店で料理を提供するときの皿に当たります。
しかし、皿とは違い持ち帰ってから食べるという店において気をつけなければいけないことがあります。
機能面はさらに、以下の6つの点に分けてお伝えします。
・こぼれにくさ
・耐水性・耐油性
・大きさ・深さ・形
・仕切り・中皿
・電子レンジ対応
・耐熱性・断熱性・保温性

こぼれにくさ
テイクアウトでは、持ち帰りの途中に中身をこぼしてしまうという事故がよく起こります。とくに、汁物は注意が必要です。
事故を防ぐために最も良い方策は、しっかりと密閉すること。
内篏合(うちかんごう)タイプといわれるフタは、本体の内側でピタリとハマり多少容器が傾いても中身がこぼれにくくなっています。
もし、汁気が多い料理を提供するのであれば、密閉性を重視してください。

耐水性・耐油性
紙製の容器の場合、時間とともに水分で紙がヨレたり、油シミができたりすることがあります。最悪の場合、水漏れや油漏れによってお客様の洋服などを汚してしまうことも考えられます。
テイクアウトはお客様が食べるまでの時間がわかりませんので、長時間経過しても問題ないような耐水性・耐油性のある容器を選びましょう。

大きさ・深さ・形
料理の量と容器の大きさ・深さ・形のバランスは重要です。
バランスが悪いと、料理が少なく見える、詰め込み過ぎでおいしそうに見えないなどお客様の満足度を下げる原因になります。
中身とのバランスを考えて、容器を選んでください。

仕切り・中皿
複数の料理を一つの容器に入れる場合、持ち帰りの途中に混ざってしまわないように料理を仕切る必要があります。
また、丼物などで具材とご飯を別々にしたい場合には、上下で分ける中皿があるタイプがいいでしょう。
仕切り・中皿がある容器もいろいろとありますので、料理に合わせて相応しいものを用意するのがおすすめです。

電子レンジ対応
温かい料理を持ち帰った場合、食べる前にレンジで温めなおすのが一般的です。
わざわざ別の容器に移し替えなくても、温められればお客様にとっては便利です。
温めなおしを想定する料理であれば、レンジ対応の容器を選んでください。
もし、レンジ対応ではない容器を使う場合には、お渡し時にお客様に一言添えるようにしましょう。

耐熱性・断熱性・保温性
温かい料理を入れる場合は、耐熱性・断熱性・保温性を確認しましょう。
料理が高温であれば、見た目が大丈夫そうでも有害物質が溶け出すことがありますので、容器の表示を見て、耐熱性があるものを選んでください。
また、容器を手に持って食べることを想定しているのであれば、持った時に熱くないよう断熱性があるものにする必要があります。
さらに、いつまでも温かい状態が持続できるのが相応しいのであれば、保温性があるとよいでしょう。

素材別のメリットを認識して選ぶ

容器の素材も様々ありますが、一般的なのはプラスチック系製品と紙製品です。
それぞれにメリット、デメリットがありますので、これらを比較してお店に合ったものを選んでください。

プラスチック系製品
メリットは、コストが安いことです。
最もシンプルな作りのものであれば、1つあたり数円で仕入れられます。
また、耐水性もありますので、時間が経っても染み出しの心配がありません。
デメリットは、安価なものはチープな感じがしやすいことです。
また、エコを意識している人からはエコ意識が低いと見られる可能性がありますので、客層にマッチしない場合は避けるほうがよいかもしれません。

紙製品
メリットは、お洒落な感じがするものが多い点です。
表にプリントされているものなどは特に見栄えがよいので、若い女性へのウケがよくなります。
また、自然に優しい印象もありますので、エコの点でお店のイメージアップにもなります。

デメリットは、耐水性・耐油性に不安がある点です。
盛り付け後しばらくは問題なくても、時間が経つと染み出してくる心配があります。
実際に盛り付けてみて、長時間耐えられるかを確認してから使うのがよいでしょう。

料理別の専門容器を選ぶと楽

テイクアウト容器には、「ピザ用」や「カレー用」といった用途別に用意されているものもあります。
他の料理には使いづらい面はありますが、特化しているだけにそれぞれの料理にはとても使いやすいです。
ある程度の品数が出ることが予想されるのであれば、このような専門容器を選ぶのもおすすめです。

客層とのマッチングを考える

一般的に、テイクアウトで購入してくださるお客様の多くは、店内飲食でもお店を使ってくれている方です。
普段の営業での雰囲気とかけ離れた見劣りのする容器では、お客様の満足度は下がってしまいます。
お店の客層に合わせて容器の質を決めていきましょう

コスト計算も忘れずに

料理自体の原価は厳しく管理していても、テイクアウト容器のコストは大雑把に捉えがちです。
容器1つ当たりの価格が安ければなおさらでしょう。
今までにはなかった費用なので仕方がない面はあります。

しかし、料理1品の純利益を考えたとき、場合によっては利益の10%以上が容器代として消えていくこともありえます。
その容器を使うメリットがどれだけあるのか考え、コストに見合うかどうか見極めて判断することが重要です。

ただし、容器代を別途請求するのはおすすめしません。
特に、店内飲食と同じものをテイクアウトで提供する場合は避けるべきです。
お客様の意識には店内飲食よりも、テイクアウトのほうが人件費等で店のコストは下がっているはずという考えがあり、下がったコスト以上に容器代がかかるとは思っていないからです。

もし、容器代の負担が重すぎると考えるのであれば、盛り付けを変えるなどの他の部分でコストを吸収すべきでしょう。

テイクアウト容器に妥協してはいけない理由

テイクアウトの容器は、つい「入ればいい」とか「持ち帰るためだけのもの」とか考えがちです。
しかし、普段の営業で使う皿と同じくらい、もしかするとそれ以上に大事なものです。
容器選びに失敗しないためにも、改めて容器の大事さについて考えてみようと思います。

売上に直結するから

テイクアウト容器の良し悪しが売上を左右する可能性は十分にあります。
飲食店の営業をしていると、つい料理や飲物そのものだけが商品だと思いがちです。
しかし、お客様は他の要素も含めて代金に見合っているかを判断しています

たとえば、友人宅へ遊びに行くとしましょう。
手土産としてお店の料理をテイクアウトして持っていこうと思うときに、はたしてみすぼらしい容器に入っている料理を選ぶと思いますか。
逆に、見た目がかわいらしい容器や包装であれば、それだけで買っていこうと思うことはあるでしょう。
お客様は、このような体験にも対価を払っているものです。

お店側は品物を渡してしまえば、仕事が終わった気になりますが、お客様はその料理を食べ終わるまで評価を続けています
ぜひ最後の瞬間までを想像して、次の売上につなげるつもりで容器選びすることをおすすめしております。

手間が増えるから

容器選びを間違えると、余計な手間が増えてしまいます
テイクアウト容器に料理を詰める場合、お店で料理を提供するときには不要だった作業が発生する場合があるからです。

先ほどお伝えした、いくつかの料理を盛り込む場合がそうです。
お店ではメイン料理の横に添えものを置くだけでよかったものが、テイクアウトになると移動中にズレて混ざってしまわないように別の小さな容器に入れなければならなくなります。
これは、はじめから容器に仕切りがあれば、別の容器は必要ありません。

適した容器を選ぶことは、ムダな作業を増やさないためにもとても重要です。

今回は、テイクアウト容器の選び方について解説してまいりました。
当然のことですが、良い容器を選ぶだけでテイクアウトの売上が上がるものではありません。しかし、テイクアウトで結果を出していくためには、おろそかにしてはいけないこともおわかりいただけたかと思います。
適切な容器選定に加えて、いろいろな施策を積み上げて、テイクアウトの売上を伸ばしていきましょう。

【参考】

新型コロナウィルスの影響を受けて、テイクアウト・デリバリーサービスに新規参入する飲食店がすべきこと ①
https://g-ma.co.jp/blog/marketing/347/

新型コロナウィルスの影響を受けて、テイクアウト・デリバリーサービスに新規参入する飲食店がすべきこと ②
https://g-ma.co.jp/blog/marketing/376/

デリバリー・テイクアウトにGoogleマイビジネスを活用!?その方法とメリットを解説
https://g-ma.co.jp/blog/marketing/381/

夏場のテイクアウトは危険!?食に関するさらなる知識が必要
https://g-ma.co.jp/blog/marketing/446/

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