ウィズコロナとは
全世界に広がった新型コロナウィルスは、今までの私たちの生活を一変させました。
企業では在宅勤務が推奨されるなど、なるべく人と接触しない仕事の取り組み方が話題に。飲食業界では消費者の外出自粛の影響から、多くの飲食店でテイクアウト・デリバリーサービスの導入が進みました。
こうした人との接触を避ける対応により現在、新型コロナウィルスは一応の収束を見せています。しかし今後、再び感染拡大が起きてもおかしくはありません。
最近では“アフターコロナ”という言葉が目立つようになりましたが、ワクチンや治療薬が開発されない限り、かつての生活に完全に戻ることは難しいでしょう。感染拡大の第二波、第三波が懸念されるなか、新型コロナウィルスとはうまく付き合っていく必要があるのです。
“ウィズコロナ”とは、そうした「新型コロナウィルスと共存していくこと」を指します。これからさき、飲食店は新型コロナウィルスの存在を意識し、それに対応しながら営業していくことが大切になります。では、具体的にどのような対応をしていけばいいのでしょうか。
飲食店に求められる対応とは
政府による緊急事態宣言が解除されたことにともない、本記事執筆時点の6月24日までに営業を再開した飲食店は多いでしょう。そうした飲食店が今後、ウィズコロナを踏まえて営業していくときには、新型コロナウィルスの感染を徹底的に防止することが重要になります。
5月14日、日本フードサービス協会が営業を再開する飲食店向けに「外食業の事業継続のためのガイドライン」を発表しました。ガイドラインには3密(密閉・密集・密接)を避ける方法や徹底した衛生管理のやり方など、新型コロナウィルスの感染を防ぐうえで参考になる対策が示されています。
以下、このガイドラインをもとに飲食店で取り入れたい感染防止策をまとめてみました。これから営業を再開する飲食店はぜひチェックしておきましょう。
オープン時間の考慮
混雑する時間にオープンすると急に人が増え、衛生管理などがあまくなってしまう可能性があります。オープン時間はなるべく人の出入りが落ち着いている頃にし、店内が急速に混雑しないようにしましょう。密を避けるために平日と休日でオープン時間を変更してもいいでしょう。
入店ルール
新型コロナウィルスが外部から侵入するタイミングは入店するときです。そのリスクを抑えるために入店時は以下の工夫を実施しましょう。
1.発熱や咳をしている場合は店内での飲食をお断りする
2.店舗入り口には消毒液を用意し、入店時に手と指を消毒してもらう
3.食事中以外は常にマスクの着用をお願いする
ほか、「店内が混み合う時間は入店を制限する」「店内では2m(最低1m)以上の間隔を空けるように食卓を配置する」「行列が店外に及ぶときはスタッフが誘導し、密にならないようにする」などの対応も取り入れましょう。
接客ルール
接客では、いかにスタッフとお客さんの間隔を空けるかが重要になります。
1.オーダーを受ける際はお客さんの正面に立たないようにする
2.カウンターサービスではスタッフとお客さんの間隔を一定に保つようにする
3.スタッフとお客さんの会話が多い業態であれば仕切りを設置する
また、「お客さんが入れ替わるたびにテーブルやカウンターを消毒する」「お客さん同士の回し飲みを注意喚起する」「取り分けが必要な大皿料理は小皿で提供する」「個室の場合は換気を徹底する」などの工夫も必要になります。
支払いルール
会計の際は以下のポイントを意識しましょう。
1.なるべく電子マネーなど非接触型決済を利用する
2.現金支払いの場合は受け渡しの際にコイントレイを使う
3.食券を販売する形態の場合は券売機をこまめに消毒する
4.レジにアクリル板などの仕切りを設置する
さらに、「会計のたびに手・指を消毒する」「コイントレイは定期的に消毒する」などの工夫も取り入れましょう。
テイクアウト、デリバリーのルール
コロナ禍で注目されたテイクアウトサービスやデリバリーサービスでも以下のような工夫が必要になります。
テイクアウトサービス
1.順番待ちが発生したときは、人と人の間隔を保つ
2.店内で行列にならないように、事前予約制を取り入れる
3.店内飲食のお客さんとの導線を分けて、接触しないようにする
デリバリーサービス
1.宅配スタッフと店内飲食のお客さんが接触しないようにする
2.宅配スタッフは料理が入った容器に触れないようにする
3.なるべく置配を利用してもらい、お客さんと接触しないようにする
4.運搬用のボックスは使用のたびに消毒する
また、この2つのサービスでは新型コロナウィルスだけでなく、食中毒のリスクも考えなければなりません。料理を渡す際に早めの飲食をお願いしたり、容器に消費期限を示すシールを貼ったりし、新型コロナウィルスと同時に食中毒を防ぐ対策も実施しましょう。
http://www.jfnet.or.jp/contents/_files/safety/FSguidelineA4_20514_21.pdf
外食業の事業継続のためのガイドライン
新型コロナウィルスは人の往来が増えることで、再び感染拡大する可能性があるものです。油断すると第二波、第三波の影響を受けてしまうかもしれません。飲食店は「ウィズコロナ」という認識を持ち、徹底した感染防止策に取り組みながら営業していくことを心がけましょう。
【参考】
https://www.kccs-iot.jp/20200417-column/
ウィズ(with)コロナ
https://www.inshokuten.com/foodist/article/5762/
【新型コロナ】飲食店が営業を再開する際のガイドライン
https://foodbell.jp/2020/05/19/post-1024/
飲食店の営業再開についてのガイドライン
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