「飲食店には看板メニューが必要だ」
これは、飲食店を経営していれば必ず聞く言葉でしょう。
それで自分の店でも看板メニューを作らねばと思うのですが、なかなか作れないでいるお店も多いようです。
「そもそも、なぜ看板メニューが必要なのか?」
「どうやって作ればいいのだろう?」
「看板メニューにとって大事なものは何?」
といった疑問が残っているのが原因なのかもしれません。
そこで今回は、看板メニューが必要な理由、集客に結びつく作り方のコツなどをお伝えしてまいります。
もし看板メニュー作りで迷っているならば、この記事を参考にして、お客様をバンバン呼び寄せてくれる看板メニューを作ってみませんか。
1.看板メニューは飲食店を活性化させるツール
看板メニューは、お店を外から照らす明かりに似ています。
どういうことなのか、その理由について説明してまいります。
看板メニューがお客様を呼びこむ
看板メニューがあることによって、人はあなたのお店を「◯◯(看板メニュー)のお店」と認識してくれます。明かりに照らされることによりお店があることがわかるように、看板メニューがあることによってお店の存在が心の中で浮き立ちます。
それは、看板メニューが来店動機となり、「◯◯を食べにいきたい」と思ってもらえるということです。
このように来店する目的がはっきりすれば、新規のお客様に来てもらいやすくなります。同じく、一度来店したお客様にも「また◯◯を食べに来よう(行きたい)」とリピートしてもらいやすくなります。そうなれば、来客数は増え、売上も上がっていくでしょう。
看板メニューがなければ、あなたのお店は明かりがない店のように、素通りされてしまうかもしれません。
看板メニューはお店をわかりやすくする
看板メニューは、人にお店の紹介をしやすくさせ、記憶に残りやすくしてくれます。
クチコミをするときに「値段がこれくらいで、雰囲気はこうで」などと言っても、その良さはなかなか伝わりません。
それが、看板メニューがあれば「◯◯がすごかった」といえば簡単。
聞いたほうも、理解しやすく長く覚えておくことができます。
看板メニューは、多くの言葉以上に店の良さを伝えてくれるのです。
2.「お客様を呼ぶ看板メニュー」作り方のポイント
様々なお店に看板メニューがありますが、人気の看板メニューにはいくつかのポイントがあります。
お店のコンセプトと合わせる
お店にはコンセプトがあるはずです。
「日常では味わえない、贅沢を楽しむ店」や「会社帰りにプライベートモードに切り替えるための第3の場所」など、「お客様が利用する目的」ともいえるものです。
看板メニューは、このコンセプトに沿った内容だと利用者に受け入れられる可能性が高くなります。反対に、ミスマッチな看板メニューは集客につながらないどころか、既存のお客様の足を遠のかせる可能性もでてきます。
お店のイメージやターゲットとする客層にマッチさせることを、看板メニューを考えるときは大切にしてください。
独自のウリを入れる
独自のウリとは、他店が簡単にマネのできない強みのことです。これも、看板メニューには欠かせない要素です。
自分たちで看板メニューだと思って提供していても、お客様が他にはない魅力として感じていなければ看板メニューとしての力は劣ります。
ですから、誰が見ても明らかなほどの飛び抜けたものを提供したいものです。
といっても、数多くの飲食店が存在する中で独自性を出すのは簡単ではありません。
自分たちでは他と違うと思っていても、お客様から見ればあまり差を感じないからです。
独自のウリの作り方としておすすめするのが、「一点をとがらせる」というやり方です。
例えば「食材」であれば、「◯◯産」からさらに「◯◯さんが作った」まで絞るとより特徴が際立ちます。
他の店がマネをできないところまで振り切るのも手ですね。
インパクトを作り出す
看板メニューにとって重要なのは、いかにお客様の関心を引き記憶に残せるかです。
つまり、インパクトが大きいほど看板メニューとしての役割を果たせるということです。
インパクトが、クチコミやメディアでの紹介、SNSなどでの拡散につながります。
そのために重要な要素がこの5つです。
・意外性
・ネーミング
・シズル感
・価格
・特別感
もちろん、これらのすべてがそろっていなければならないわけではありません。
ただし、少ないよりも多い方が、よりお客様の心を捉えるものとなるでしょう。
わかりやすく伝える
どんなにすばらしい製品であっても、知られなければ存在しないのも同じです。また、魅力的に感じられなければ注文されることもありません。
ですから、看板メニューも作っただけでは不十分です。
店の入り口周辺やメニュー表などで、何が看板メニューで、どういう魅力があるのかわかりやすく伝えてください。
もちろん、写真も使えるところでは極力使ってください。お客様が来店したら必ず看板メニューの案内をするのも一つの手です。
3.インパクトこそ看板メニューのキモ!外せない4つのチェックポイント
先ほど、看板メニューにはインパクトが大事だとお伝えしたのですが、ここで改めて確認しておきます。
看板メニューを開発する際は、これら4つのポイントを意識して進めていきましょう。
意外性はあるか
最も意外性を出しやすいのは「見た目」でしょう。
わかりやすいところでは、あり得ないほどに「大盛り」とか「豪華な盛り付け」とかではないでしょうか。
他にも、素敵な器に入れたり、色鮮やかな食材を使ったりといろいろな見せ方ができるはずです。
「見た目」以外でも、変わった素材同士の「組み合わせ」や、珍しい「食べ方」など、様々な意外性の切り口があるかと思います。
驚きは、強く印象に残るきっかけとなりますので、あなたの看板メニューに意外性があるかどうか確かめてみてください。
心つかむネーミングか
看板メニューの「名前」もまた大事です。
なんといっても、名前を見て食べたいと思ってもらえなければなりません。
そのためには、料理のウリをイメージしやすい名前がいいでしょう。
・具体的
・シンプル
・インパクトがある
このような名前であれば最高です。
出来立て感・新鮮感があるか
いわゆる「シズル感」です。
出来立て・新鮮といった要素をどれだけ入れられるかで、看板メニューへの好感度は変わってきます。「油がグツグツ煮えているアヒージョ」や「色鮮やかでパリパリの野菜」、「蓋を開けた瞬間湯気が立ち昇る小籠包」などです。
五感をフルに刺激できるかどうかは、あなたのアイデアにかかっています。
特別感を演出できるか
巷には、商品のトッピングを自由に選べるお店があります。有料、無料のどちらのパターンもありますが、どちらにせよお店にとってあまり利益にはならないように感じます。
では、なぜお店はトッピング自由にするのか?
それは、お客様の心をくすぐるからです。
お客様は自由にトッピングをすることにより「自分だけの商品」を手に入れることができます。隣のお客さんのものとは違う、特別な商品です。それにより、自分が承認された気持ちになり、満足感を得ることができるのです。
このようなカスタマイズ性をあなたのお店の看板メニューに取り入れることはできないでしょうか。たとえば、お造りを食べるときのしょうゆを選べるとか、辛い料理の辛さを選べるとか、もしくは盛合わせ料理の内容を自由に選べるとかでもいいでしょう。
お客様にとって「自分だけ」と思える特別感を演出できないか、考えてみてはいかがでしょうか。
今回は、看板メニューを作りましょうということで、料理を前提に話を進めてまいりました。
しかし、これは飲物に当てはめることもできます。
たとえば、ワインを日本酒のように、下に受け皿を置いてこぼすように注ぐだけでもインパクトを与えることはできます。意外でお得感もある看板メニューになるはずです。
看板メニューは、多くのお店の中であなたのお店を目立たせ、記憶にも残りやすくし行きたいという気持ちにもさせてくれます。
飲食店にとって看板メニューとは、効果絶大な「営業ツール」です。
いくつかのポイントを押さえて看板メニューを作り、最大限に活かしてみてはいかがでしょうか。
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