人手が不足しがちな飲食店とは
飲食業界で常に大きな課題となっている人手不足。あなたも「せっかくスタッフを採用してもすぐに辞めてしまう…」と悩んでいるのではないでしょうか。そうした人手不足に陥りやすい飲食店には以下のような特徴があります。
賃金が低い
まず挙げられる特徴は「賃金が低いこと」です。働く動機は人それぞれですが、なかでも賃金はスタッフのモチベーションを左右します。あなたの飲食店より高い賃金で雇っているところがあれば、多くの働き手はそちらを選ぶはず。それが人手不足へとつながります。
労働時間が長い
労働時間が長いことを理由に飲食店で働くことが嫌になってしまう人も少なくありません。もし、労働時間が長いことによってスタッフが辞めているのなら改善していく必要があります。また、シフトが過度に不規則であることもスタッフが辞めやすい原因と考えられます。
職場環境が悪い
スタッフの定着率が低い飲食店には職場環境に問題があるケースも。「暴言が飛び交う」「スタッフ同士の仲が悪い」といった環境はスタッフを精神的に追い詰める原因になります。思い当たることがあったら職場環境の見直しに取り組んでみましょう。
最低賃金が改定。飲食店への影響は?
2019年10月より最低賃金が改定されました。全国的に最低賃金が上昇するなか、東京都は1,013円、神奈川県は1,011円になりました。最低賃金が1,000円を超える例は全国で初。これにより、多くの事業者はスタッフの賃上げを検討することになるでしょう。もちろん、この改定は飲食業界にも影響を与えます。ただ、影響の大小は飲食店によって異なります。
以下、最低賃金改定前の飲食業界の平均時給の割合を見てみてください。
この割合の通り、最低賃金改定前から時給1,000円以上の賃金を設定している飲食店は多い傾向にあります。このような飲食店の場合、今回の改定がそれほど大きな負担になることはないでしょう。
しかし、改定前の最低賃金を時給に設定していたりする飲食店は、人件費の高まりによって経営が圧迫されてしまう可能性があります。そのため、飲食店経営者はスタッフ一人ひとりの生産性を向上し、売上アップを実現できる体制づくりに取り組む必要があるといえそうです。
スタッフが離れづらい飲食店にするには?
とはいえ、スタッフ一人ひとりの生産性を向上させるためには、前提として定着率が高い職場をつくる必要があります。では、どうすればスタッフが離れづらい飲食店にすることができるのでしょうか。以下のポイントを参考にしてみてください。
活発なコミュニケーションを促す
たとえば、「ワンダーテーブル」ではクラブ活動を奨励し、社員同士のコミュニケーションを促進。何かあったときに社員がお互いに相談し合える組織づくりを積極的に推し進めています。このような活発なコミュニケーションがスタッフの満足度を高め、離職率の低下を実現します。
評価制度を整える
自分の頑張りを認めてくれる環境とそうでない環境とでは、どちらのほうがモチベーションを持って働けるでしょうか。間違いなく頑張りを認めてくれる環境のはずです。そのため、評価制度をきちんと整え、頑張っているスタッフに対しては昇給や表彰をおこないましょう。自分が認められていると感じれば、働く側の意欲はさらに高まるはずです。
また、「串カツ田中ホールディングス」が実施している「串カツ検定」のようなスキルアップ制度を導入し、スタッフのモチベーション向上を促してもよいでしょう。
勤務時間を柔軟に調整する
あまりにも不規則なシフトはスタッフを疲弊させます。それが、早期離職を高めることにつながります。柔軟にシフトを調整できる環境であれば、スタッフの疲弊を抑えられ、長く勤めてもらえる可能性を高めることができます。
福利厚生を充実させる
福利厚生が充実している会社は社内満足度が高い傾向にあります。離職率を抑えたい場合は、「交通費支給制度」「まかない制度」「表彰金制度」などなど、スタッフがモチベーション高く仕事ができるように福利厚生を充実させることをおすすめします。スタッフが満足できる環境であれば離職率を抑えることも難しくなくなります。
人材不足に悩みがちな飲食店にはスタッフが辞めやすい原因があります。
人手が足りないことによって閉店する飲食店もあることを考えるとスタッフはとても大切な存在といえます。
事業を着実に成長させていくためにも待遇の向上や職場環境の改善などに取り組み、スタッフが気持ちよく働ける飲食店にしていきましょう。
【参考】
https://bowgl.com/restaurant-shorthanded/
約8割の飲食系企業が人手不足を実感 | その理由と3つの対策方法
https://r-yell.co.jp/wp/post-26/
飲食店の人手不足を改善!人が辞める原因と求人応募を増やすコツ