今後、雇用がより重要になる
新型コロナウイルスの感染拡大による消費者の外出自粛。このできごとによって、多くの飲食店は売上を大きく減少させました。なかには、休業を余儀なくされ、スタッフの雇用を維持することが困難になった飲食店もあります。
しかし店舗を運営していくうえで人材の確保は必須要件。コロナ禍でも雇用を維持しなければ、これからさきの店舗運営に支障が出てしまいます。とはいえ、売上の減少などによって人材を確保することが難しい飲食店は多いでしょう。
この課題を解決する方法として最適なのが、「少人数で店舗を切り盛りする体制を構築すること」です。
客足が伸び悩むなか、飲食店は今後、少数精鋭の組織をつくり、最低限そのスタッフたちの雇用を維持しながら売上を伸ばしていくことが重要になります。
それはつまり、今までの採用への取り組みを見直し、優秀な人材を雇用していく必要があることを意味します。
優秀な人材を採用できれば、必然的に組織の生産性は高めに。結果、少人数でも売上を伸ばせる体制を構築しやすくなります。
では、少数精鋭の組織をつくるためには、どのような人材を採用すればいいのでしょうか。
どんな人材を採用すればよいのか?
ひとくちに優秀な人材といっても、何をもって優秀とするのかはさまざまです。しかし、少人数で店舗を運営していく、というポイントに絞って考えてみると、以下の3つの条件を備えている人が、優秀かつ理想的な人材になるといえそうです。
飲食店での勤務経験
店舗の課題を自分事として捉えられる力
リーダーシップ
少数精鋭の組織をつくることを考えると、やはり未経験の人材より飲食店での勤務経験がある人材のほうがいいでしょう。飲食関連の経験・スキルがあれば、即戦力としての活躍が期待できるためです。それが、効率よく強い組織をつくれることにつながります。
また、何事も自分事として捉えられる人材は、基本的に課題解決のための行動を自発的に起こせます。
たとえば、売上を伸ばすための施策立案や、効率的な調理オペレーションの確立など、よりよい組織にするために積極的に動いてくれることが期待できます。
さらにリーダーシップがあれば、ほかのメンバーの行動や考え方にプラスの影響を与え、チーム一丸となって目的を達成する風土が生まれやすくなります。
少人数で店舗を運営するときは一人ひとりにそれなりのレベルが求められます。これには経験・スキルだけでなく、志向や行動特性も含まれます。
少数精鋭の組織をつくるときは、ぜひこの3つのポイントを重視して人材を選定してみましょう。
求職者から魅力に感じてもらうために
ただし、人材採用は企業と求職者の双方がマッチングしてはじめて成功するものです。いくら企業側が欲しい人材だと思っても、求職者側に入社意欲が湧かなければ雇用することはできません。
したがって人材採用に取り組む際は、事前に求職者から魅力に感じてもらえる職場環境や雇用条件を整えておくことが重要になります。
飲食店専門の人材紹介・転職支援サービス「ジャスキル」の調査によると、求職者が転職で重視しているポイントは、おもに以下の4つであることがわかりました。
①やりがい
②業態
③給与
④勤務地
業態や勤務地はそう簡単に見直せるものではありませんが、やりがいと給与については十分に見直すことができます。
欲しい人材が見つかったときは自社の店舗で働くことで得られるやりがいを伝え、そのうえで可能な限り良い待遇で迎えることを検討してみましょう。
それが求職者の入社意欲を高め、優秀な人材を採用できることにつながります。
私たちの暮らしの送り方を大きく変えた新型コロナウイルスは、飲食店の今後の運営体制にも影響を及ぼしたといえます。これからさき、新型コロナウイルスのような非常事態が再び起きる可能性がないとは言い切れません。
そうしたときに雇用を維持しつつ店舗を運営していくためには、優秀な人材が集まった少数精鋭の組織が必要になります。
この機会にぜひ採用の取り組み方を変えてみてはいかがでしょうか。
【参考】
https://www.inshokuten.com/recruit/knowledge/recruitmentcolumn/adopt/detail/412
飲食店スタッフの採用には「採用基準」が大切。自店にぴったりな人材を見つけるコツは?
https://www.gourmetcaree.jp/matome/2020/06/23/post-21061/
【人材業界には追い風!?】コロナ禍の影響による転職市場の変化
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