飲食店と記念日は切っても切れない関係です。
もちろん業態によりますが、飲食店を営業していると、お客様の何かしらの記念日に利用されることがあります。例えば、結婚記念日や誕生日、交際記念日などが代表です。このように飲食店を利用される機会が多い記念日ですが、あなたのお店では効率的に売上につなげられているでしょうか。
今回は、飲食店が活用すべき記念日の販促についてお話しします。記念日販促をやったほうがいい理由や具体的なサービス内容についてお伝えします。
売上向上に役立つはずですので、最後までご覧ください。
飲食店が記念日販促に力を入れたほうがいい理由
飲食店にとって、お客様の記念日は特別な日ではないかもしれませんが、お客様自身にとっては年に数回だけの特別な日です。それだけに、普段とは異なる気持ちで飲食店を利用します。ですから、その気持ちに応えられれば、お店にも様々なメリットがあります。
それらのメリットの代表的なものを紹介します。
単価が高くなる
年に数回だけの特別な日である記念日は、多くのお客様が普段飲食しないものでお祝いしたいと思うものです。
ということは、それだけ財布の紐が緩くなります。むしろ、安価なものでは、特別感がないのでかえって不満が残ります。ですから、普段よりも高単価の商品を注文してもらいやすいといえるでしょう。
ただし、ただ高価なものをすすめるだけでは、お客様の満足度にはつながりません。あくまでも、重要なのは「特別感」です。特別な日を演出するつもりで、お客様へ提案するものを考えてみてください。
リピートにつながる
記念日がお客様にとって、特別な日であることはご理解いただけたでしょう。
ということは、お客様の印象に残りやすいということでもあります。ですから、あなたのお店への満足度が高ければ、その後も「いいお店」として、お客様の心に残り続けるということです。そうなれば、その後の記念日でも利用してくれたり、普段使いしてくれたりと、リピートにつながる可能性が高くなります。
普段使いのお客様に強い印象を与えるのは難しいものですが、記念日のお客様の心には残りやすいので、意識してサービス提供を行うことが重要です。
新規集客につながる
特別な日を迎えた人の気持ちとして、他人にも知ってほしい、見てほしいというものがあるでしょう。
よって、お店での飲食の風景をSNSなどに投稿する確率が高くなります。ということは、あなたのお店が多くの人に知ってもらうチャンスが増えるということです。特にインパクトの強いものだと、より多くの人に拡散される可能性もあります。これは、高い宣伝効果が見込め、大きな売上につながるかもしれません。
記念日は、祝っているお客様だけでなく、その人の向こうにいる多くの人にもアピールできるチャンスです。ぜひ活かしていきましょう。
お客様への記念日サービスのアイデア
記念日のお客様に対しては、特別なサービスをすることで満足度を高めることが可能です。ただ、特別なサービスにも様々なものがあります。
無料と有料に分けて、それぞれについて具体例を挙げていきます。
無料サービス
文字通りお客様から料金をもらわないサービスのことです。お客様はお得感を感じるので、好印象にもつながりやすいでしょう。
ただし、誕生日のように主役が支払いをしない場合には、主役は無料であることに気付かない場合もあります。主役に好印象を持ってもらうことが記念日販促では重要なので、このような場合には「今日は特別な日なので、お店からもお祝いをさせていただきます」などと言って、さりげなくサービスをアピールするとよいでしょう。
具体的には、以下のようなものがあります。
ケーキやデザートのサービス
記念日サービスの定番と言えるのが、食後にサプライズでお出しする、ケーキやデザートのサービスです。
これだけを提供してもよろこばれますが、お祝いの言葉と名前を入れたプレートを添えると、さらに満足度が上がるでしょう。
ケーキの持ち込み料サービス
ケーキやデザートのサービスを無料で行うのが厳しければ、お客様に用意してもらう代わりに持ち込み料を無料にすることもよいでしょう。通常、飲食店では飲食物の持ち込みはできませんので、これだけでもサービスとしての価値はあるはずです。
たしかに、サービスとして弱いことは否めませんが、他のサービスと併用するなどして、総合的に満足度を高めるようにしていきましょう。
バースデーソングサービス
ケーキなどを提供するときに、店内の電気を消し、バースデーソングを流すとより演出効果が高まります。他のお客様も含めて、お店全体でお祝いをすることとなりますので、特別感はより大きくなります。
お店の雰囲気的に可能なのであれば、ぜひやってみるとよいでしょう。
写真撮影サービス
最も手軽にできる無料サービスです。
記念日にお客様が写真を撮ることは一般的ですが、お客様同士で写真を撮り合ったりしていることが多いのではないでしょうか。そこで、この時にお店側から声をかけて、お客様全員の写真を撮ってあげるとよろこばれます。
しかも、この写真がSNSに投稿されるかもしれません。スタッフからより「映える」アングルを提案するなどをして、お店のPR効果を高めていきましょう。
有料サービス
文字通り、お客様から料金をもらうサービスです。
といっても基本的には、普段提供している商品の延長上にあるものを特別に用意することで、普段よりも高価な注文をしていただけるように提案していきます。可能であれば、特別コースを用意するとよいでしょう。
記念日に、メニューを見て注文するというのは少し興醒めするものです。ですから、普段はコースで提供していないお店でも、特別にコースを用意しますと言えばお客様からよろこばれるはずです。
もちろん、必ずしもコースである必要はありません。特別な一品を用意するだけでもよいでしょう。普段は食べられない、珍しいものなどを用意すれば、注文される可能性が高まります。
ただし、気をつけなければならないのが、不当に高額だと思われないことです。「高額だけれど、それだけの価値はある」と思ってもらえなければ、お客様に不満を与えることとなってしまいます。
特別な日を盛り上げるためのサービスをしてもらっている、とお客様に思っていただく必要があります。
記念日利用の促進方法
記念日に飲食店を利用するお客様の多くが、予約を入れてから来店しているかと思います。ネットなどを使って記念日にふさわしいお店を探していることでしょう。
ということは、記念日利用に向いているお店だということに、気付いてもらえるようにしておかなければならないということです。
そこで、気付いてもらえるような告知方法をお伝えします。
ネット上の媒体
今や、記念日に利用するお店を探す方法の主流はネットを利用したものです。
ですから、まずはインターネット上で発信しているお店の情報に、記念日利用ができることをしっかりと記載しておいてください。食べログなどのグルメサイトを利用しているのであれば、トップページに目立つように掲載するとよいでしょう。
また、SNSで情報発信をしているなら、プロフィール欄に記念日のサービスをしっかり記載しておいてください。その上で、実際に記念日利用したお客様の写真を投稿すると、閲覧者がイメージをしやすいのでより効果が上がるでしょう。ただし、写真を投稿する際は、お客様の了承を得ることを忘れないでください。
店内掲示
お客様の中には、記念日だからといって特別なお店に行くのではなく、馴染みのお店に行きたいと思う人もいます。かといって、記念日に普段と同じでは物足りないとも思うものです。ですから、記念日は特別な体験ができることを店内で告知するとよいでしょう。
メニューに載せておくのはもちろん、化粧室内に貼り紙をしておく、お客様との会話の中でそれとなくお話しするなど、多くの方法で伝えておくと記憶にとどめておいてもらえます。
人は興味がないことは記憶に残りにくいので、多少しつこいくらいでちょうど良いのではないでしょうか。
看板で告知
あなたのお店は、記念日利用できることを通りがかりの人にも伝えているでしょうか。
先述したとおり、記念日利用するお客様の多くは、予約をしなければと思ってからお店を探し始めます。そんな時に、お店の看板に記念日利用できることが書いてあれば、興味を持たれる可能性は高いでしょう。でしょう。もちろん、すぐには予約につながらないかもしれませんが、それがきっかけとなりネットで調べ始めるかもしれません。
そこから、来店につながり、リピートしてもらえる可能性もありますので、ぜひ看板を使った告知もしてください。
今回は、飲食店の記念日販促についてお伝えしました。
お客様にとって特別な日である記念日は、高単価になったり、リピートに繋がったり、新規集客対策になったりと、多くのメリットがあることをご理解いただけたでしょうか。
サービスにはいろいろありますので、お店の事情に合わせてできることをやれば、それだけでも効果が上がるでしょう。ただし、記念日のサービスを用意するだけでは売上につながりませんので、しっかりと告知もしてください。
結婚記念日や誕生日などの記念日は、毎日誰かに訪れているものです。
記念日利用のお客様が増えると売上も安定しますので、ぜひあなたのお店でもこの販促に力を入れてみてください。