飲食店が効果的に集客するにはどうすればいいのでしょうか?その一つの答えとなるのがポスティングです。
ポスティングと聞くと、古い集客方法のように感じるかもしれませんが、現在でもやり方によっては十分な効果が得られます。
今回は、飲食店におけるポスティングの可能性と、集客効果の高いポスティングの方法、さらにより反応が取れるチラシの作り方についてお伝えしてまいります。
お店の繁盛につながる情報となりますので、ぜひ最後までお読みください。
飲食店が行うポスティングの集客効果は?費用は?
集客において最も重要なことは「気づいてもらうこと」です。
そのために多くのお店は宣伝などを行うのですが、その宣伝にすら気づいてもらえないのが実情でしょう。
しかし、チラシをポストに投函するポスティングでは、ほぼ確実にチラシを手にしてもらえますので、お店の存在を知ってもらうのに有効な手段です。
このポスティングについて、期待できる効果と合わせてお伝えします。
ポスティングとは
そもそもポスティングとは、家庭や企業などの郵便ポストにチラシを入れる宣伝・集客方法のことです。従業員が自分で投函することもあれば、ポスティング会社に依頼して投函してもらうこともあります。
飲食店であれば、多く見かけるのはピザなどのデリバリー業態のものですが、店内飲食やテイクアウトで利用してもらうことを目的とすることも有効です。
飲食店でもポスティングの効果あり?
ポスティングでは家庭や会社のポストに投函するため、ポストの所有者が郵便物を取り出す際に、ほぼ間違いなく手にし、目に留まるはずです。
他の郵便物の数にも左右されますが、数が少なければかなりの確率でどこのお店かをチェックしてもらえるでしょう。当然、それで興味を持ってもらえれば、チラシの内容も詳しく見てもらえ、集客にもつながりやすくなります。
ポスティングを依頼する場合は、配るエリアや配布枚数も指定でき、ポスティング会社によっては戸建てやマンションなどの種類も選べますので、効果の測定もしやすくなっています。もちろん、自分で配る場合はさらに自由度の高いポスティングができますので、計画的に行えばかなりの成果が期待できるでしょう。
ポスティングの費用は
自分でどこまでやるかで費用は大きく変わりますが、すべてを外注する場合は、チラシのデザイン代と印刷代、それと配布料金がかかります。
それぞれについて見ていきましょう。
デザイン代
外注する場合はデザイナーによって料金が異なり、大きな企業のデザイナーに依頼すると一般的には高額になります。逆に「クラウドワークス」などのクラウドソーシングサービスで個人のデザイナーに依頼すれば、料金を低く抑えられることが多く、数万円程度で作成可能でしょう。
ただ最近では「Canva」というデザインツールサイトを利用すれば、自分でも高いクオリティのデザインが無料でできます。専門知識がなくても簡単かつ直感的に操作ができますので、費用を節約したいならこのツールを使い、自分でデザインしてもよいでしょう。
印刷代
印刷に関しては、数十部程度であれば自分でコピーをしてもよいでしょうが、100部を超えるようであれば、業者に依頼するほうが品質も高く手間がかからないでしょう。
特に最近では「プリントパック」などの格安の印刷会社が、ネットで注文でき、配送までしてくれるので便利です。料金は、紙質や納期などで変動しますが、両面カラーのA4版を1万部印刷して2万円前後です。
配布料金
配布料金も、ポスティング会社や地域、指定するエリアなどによってまちまちです。ただ、目安としては1万部のポスティングで3万~10万円程度のようです。
もちろん自分で配れば無料ですので、試しに少しだけやってみようとか費用を節約しようとかいうのであれば、自分でポスティングするとよいでしょう。
ポスティングの効果的な実施方法
ポスティングで効果を上げるために重要なのは、計画的に行うことです。
ただ配って終わりというのでは、無駄を減らせませんし、より効果的な方法やチラシの内容も見えてきません。
突き詰めれば多くのポイントがありますが、少なくとも以下の2つは行うようにしてください。
エリア・ターゲットを絞る
一般的に飲食店に来るお客様は、お店の近くに住んでいる、もしくは働いている人です。ですから、まずはお店を中心として、近いエリアから配りましょう。
それから、あなたのお店がターゲットとしている人が多く住むエリアに、優先的に配布するようにしてください。
さらに可能であれば、住宅のタイプを絞ることも効果的です。たとえば、単価が高いお店であれば高級住宅街の戸建てを優先するとよいでしょう。
逆に若いファミリー層を取り込みたいのであれば、そういう人たちが多く住んでいるマンションへ重点的に配るというのもアリです。もちろん、企業を中心にポスティングをして、勤務後の来店を誘うのもよいでしょう。
データをとって改善する
ポスティングを効果的にするためには、どのエリアに何枚配布して、何組の来店があったかというデータを取ることが重要です。
そして、そのデータを参考にして次回のポスティングの施策を考えます。
そのためには、チラシを見て来店したお客様がわかるようにしておかなければなりません。最もシンプルな方法は、「○○サービス」や「△△円引き」といったクーポンを付ける事です。サービスと引き換えにクーポンを受け取るようにしておけば、集計が簡単にできるでしょう。
こうしてデータをとっていくと、同じチラシを配ってもエリアによって反応率が異なることがわかるはずです。というのも、住んでいる人の属性が違っているからです。
それから、それぞれにどのような人たちが住んでいて、どういう嗜好を持っているかを想像します。そして、反応が良かったエリアではチラシのどの内容が刺さったのかを推測し、逆に反応が悪かったエリアではどのような内容にすると良さそうなのかを考えてください。
次には、これらの推測を活かして内容を変更したチラシを作り、再びポスティングをして反応を見てください。こうして、ポスティングと検証を繰り返しながら、ブラッシュアップしていくと精度が上がっていくはずです。
反応が取れるポスティング用チラシの作り方
ポスティングの効果を上げる方法を説明しましたが、より成果を出すにはチラシの内容も重要です。
どういった点に気をつけてチラシ作成をするとよいのか、ポイントを3つに絞ってお伝えします。
目を引くデザインにする
チラシにとって一番大事なことは、ポストから取り出した時に目を引き、興味を持ってもらうことです。興味を引けなければ内容を見てもらえず、商品のこともお得なサービスのことも伝えられません。デザインはそのためにあると考えましょう。
ここで、目を引くために重要なのが写真です。多くの人が、おいしそうな料理や飲物の写真が目に入るとつい見入ってしまうはずです。ですから、料理などの写真を効果的に配置できるようデザインをしてください。
また、写真自体の画質にも注意しましょう。同じ料理であっても、きれいに撮れているもののほうがより食欲をそそりますので、できるだけきれいなものを用意してください。
心を掴むキャッチコピーを使う
デザインと写真で興味を持ってもらった後は、キャッチコピーでさらにチラシの内容へと引き込みましょう。
キャッチコピーとは、お店や商品に魅力を感じてもらうための簡潔な宣伝文句です。読むというより、見た瞬間に理解できるものが理想です。あなたのお店や商品を端的に表し、人の注意を引ける言葉を、チラシの目につきやすい場所に配置してください。
ただし、テレビなどで流れるCMで使われるようなしゃれたものである必要はありません。重要なのは、チラシを見た瞬間にお店の特徴を理解してもらうことなので、お店の強みをシンプルに伝えるようにしてください。
使いたくなるクーポンを付ける
目を引き、お店の魅力も感じてもらえたとしても、人はなかなか来店という行動を起こしてはくれません。そこで、重要なのがお店に行きたくなるような提案です。そこで力を発揮するのが、何らかのサービスを提供するクーポンです。
一般的には、料金を割引するものや商品を無料で提供するものです。ただし、このサービス内容は慎重に決める必要があります。
まず、あまり魅力を感じないものであれば来店につながりませんので、集客効果があまり上がりません。しかし、サービスの内容が良すぎても、サービスが目的の人ばかりが来店してリピートにつながらないことになりがちです。
また、同じサービス内容が続くと飽きられてしまうので、ポスティングを続けていく中で、いろいろと試していくことが重要です。
今回は、飲食店で効果を上げるポスティングについてお伝えしました。
手法の古さから効果が得られないのではないかと思われがちですが、競合が少なくなっているからこそ有効だといえます。
ただし、一度配るだけで終わりにするのではなく、計画的に継続することが重要です。データをとりながら改善していくことで、より効果を上げられるようになるでしょう。
もちろん、チラシの内容にも注意を向けましょう。いかに興味・関心を引けるかが成果につながります。
多くのライバル店が手を出していない魅力的な集客方法であるポスティングで、あなたのお店を繁盛させてください。