飲食店がブースを出店できる大型イベントは食フェス以外にも、音楽フェス・ビジネス展示会・モーターショーなどが代表的です。これらのような大型イベントは利用客の動員数が多い分大きな販促効果を生むチャンスとなります。
しかし、申し込みや出店までには様々な手順や準備を必要としたり、利益を出せるか不安になったりと、イベント出店に悩む方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では食フェスなどの出店を検討している方向けに、大型イベントに出店することのメリット・デメリットをご紹介いたします。
また、出店までに必要な手順や準備の流れについても併せて解説しますので、参加を検討している方は是非参考にしてみてください。
大型イベント出店のメリット・デメリット
メリット
知名度の向上
店舗を各地域に展開していない地域密着型のような飲食店は、来店するお客様が限定されてしまいます。
公式サイトやSNSを開設していても、遠方の方やインターネットをあまり利用しない層からは認知されにくいものです。
しかし食フェスなどの大型イベントに参加すると、ブースを利用したお客様からの口コミで知名度アップに繋げられます。イベントでファンを獲得できれば、後に実店舗を利用してもらえる機会も多くなるでしょう。
売上アップのチャンス
実店舗での売上のほかに、大型イベント出店分の売上が得られます。特にイベントで提供するメニューが地域限定のものであれば「この機会に食べておいた方がいいのではないか」という心理が働き、購入してもらえる可能性が高まるでしょう。
またイベント出店では提供できるメニューが少なくなる分、食材のロスが減り、原価率も下がる場合があります。
他店の情報が得られる
イベント出店することで、他店の情報が得られるのもメリットです。「人気のあるブースがどのようなメニューを出しているか」「価格設定はいくらか」など、さまざまな情報を得られます。それらを参考にすることで新メニューの開発や、次回のイベント出店時の売り上げアップが期待できます。
また他店と交流を深められれば、人脈を広げたりコラボレーションを企画したりするチャンスにも繋がります。
デメリット
出店の申し込みや準備に手間がかかる
イベント出店するには、申請の手続きや準備に手間がかかるものです。
申請書類の作成・メニューの考案・備品の確保・食材の仕込みなど、多くの時間を要します。
出店費用がかかる
大型イベント出店にはブースの費用や備品のレンタル費など、さまざまな経費がかかります。イベント出店費用の相場としては、数十万~数百万円の金額となります。
出店費用に加えて、食材・テント・調理器具・テント用の装飾品などのレンタル、もしくは購入費用なども発生します。
採算予想が立てにくい
イベント出店には採算予想が立てにくい場合があります。例えば屋外でのイベント開催だと、天候の変化により売り上げが大きく左右されることもあるでしょう。
またイベントによってはブースの出店費用が明確に記述しておらず、申し込み後に値段が判明する場合もあります。
これらを避けるためにはイベントの詳細を調べる・不明な点は運営に問い合わせるなど、事前に情報をチェックしておくことが大切です。
出店をする際の手順
ここからはイベント出店に興味を持った方向けに、出店する際の手順について解説します。
イベントにより募集要項などの規定は異なりますが、大まかな流れは以下の通りです。
イベント情報を検索
出店したいイベントの公式サイトを検索し、募集要項のページを確認します。地方自治体が主催するイベントの場合は、そちらのホームページをチェックしてみましょう。
すでに申請期限が過ぎているイベントに関しては、参加者として足を運ぶのもひとつの方法です。出店している競合店の様子や、イベントの規模などを参考にできるだけでなく、現地にて次回の出店を募集しているケースもあります。
またイベント運営の企業とイベント出店を希望する事業とをマッチングするポータルサイトへの登録も検討してみるのもよいでしょう。募集中のイベントを一覧で確認できたり、申請などのサポートをしてくれたりと、出店までの手間が省けます。
出店資格の確認と申し込み
イベントの公式サイトなどの募集要項をチェックし、出店資格を満たしているか確認しましょう。イベントごとに条件は異なりますが、参考にとあるフェスの申請条件を記載します。
・実際に飲食店の営業、又はケータリングカーでの営業を行っている方。
・食品営業許可証(飲食店営業or自動車)をお持ちの方。
・出店時、食品衛生責任者の資格を保有するスタッフが2名以上現場に常駐できること。
募集要項を満たしていれば申し込みが可能です。そこから申し込み後に行われる選考に合格することで、イベントに出店できるようになります。
出店準備に取り掛かろう!
メニュー決め
イベント出店は申し込みの段階で提供するメニューを申請する必要があります。メニューを決めるポイントとしては、自分のお店のコンセプトである商品を選ぶことはもちろん、イベントの客層を知り、参加者のニーズを満たすものを選ぶ必要があります。
ただし生野菜などのような生鮮食品を使ったメニューは保健所の許可が下りない可能性が高いので注意してください。
必要な食材や容器などの手配
メニューが決まったら、会場の動員数から何食分用意するかを検討し、相当分の食材やメニューに適した容器を用意します。またテント・調理器具・ブースの装飾品なども、各店舗で用意しなければなりません。
その他にも効率よくお店を回すための必要な人材の確保や、釣銭の準備もしておく必要があります。
採算予想
メニューの値段やイベントの出店料などを元に採算予想を立てます。何食分売れれば利益を上げられるかを知るためにあらかじめ収支リストを作成し、損益分岐点を把握しておくようにしましょう。
仕込み
仕込みは基本的に現地で行えず、営業許可をとっている場所でのみ可能となるので注意してください。
また衛生的な食材の搬送方法も考える必要があります。
ブースの装飾やポスター作り
イベント出店でお客様の興味を惹くにはメニューだけでなく、ブースの装飾にこだわるのも大切です。使うテントのサイズを元に、横断幕やポスターなどの大きさを決めて準備しておきましょう。
ブースの装飾はおしゃれであったりインパクトがあったりするデザインも重要ですが、どのようなメニューを販売しているのかを分かりやすく表示するのも大切です。
食フェスなどの大型イベントへの出店は、出店するまでに多くの手間や費用などがかかるものです。しかしお店の知名度や売上アップが期待できるほか、人脈づくりや他店の情報が得られるなど、メリットは豊富にあります。
大型イベント出店の申請に悩んでいる方は、利用客として参加してみるのもおすすめです。競合店がブースを運営している様子や提供しているメニューなどをチェックして、次回のイベント出店を検討してみるとよいでしょう。
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