飲食店が集客目的の広告をする際、定番の一つがチラシです。
時代遅れと思われがちですが、ターゲットを絞って効率的に宣伝ができるので、今でも有効な手段です。
ただし、どんなチラシでも効果が出るわけではありません。目的からズレた方法で作成・配布してしまうと、まったく集客につながらないことも起こりえます。
見込み客にインパクトを残し、効果的に集客できるチラシの作成・配布方法について紹介していきます。
効果的に集客につなげるチラシのポイントと作り方
せっかく費用をかけてチラシを作る場合は、とりあえず作るのではなく集客やリピート、認知など効果が出るようなチラシを作ることが重要になります。
チラシ作りに大事なポイントと作り方を伝えていきます。
チラシの広告効果を高めるためのポイント
チラシで集客する場合、大事なのは目を引いて中身を見てもらうことです。
そのために、ターゲット像を明確にして、その人たちが興味を持つであろう、気になるであろう内容を盛り込むことが大切です。
見込み客が普段読んでいそうな雑誌などを参考にするとよいかもしれません。
ターゲットとなる客層を明確にする
ターゲットを絞ることは、チラシの効果を高めるために重要です。
多くのお客様に来店してほしいと欲張ると、逆にどの層にも魅力が伝わらないチラシになってしまいます。
年代や性別などのターゲット像を、チラシ作成前に固めておきましょう。
一目でわかるキャッチコピー
一行程度で心に刺さるキャッチコピーが重要です。
「私に向けられているチラシだ」とターゲット層が感じるのが、良いコピーと言えます。
飲食店であれば「女子会」「子連れで」「一人◯◯」など、具体的なシーンが思い浮かぶ言葉を入れるのも効果的です。
映える写真が効果的
料理の写真一枚で、パッと目を引くことができ、どんな料理を出すお店なのかも伝えられます。
お店の雰囲気がわかる写真も「このお店に行きたい!」と思ってもらいやすくなります。
人がチラシをじっくり見るかどうかを判断するのは一瞬です。
広告効果を高めるには、感情に訴えかける「映える」写真を使いましょう。
いろいろと載せ過ぎない
情報を詰め込み過ぎるのは避けたほうが良いでしょう。
せっかく作るチラシに、お店の良いところを詰め込みたい気持ちは分かりますが、受け取った側はどこを見ていいのか分からなくなってしまいます。
お客様が重要な情報をキャッチしやすいチラシを目指しましょう。
人間の行動パターンと読まれる広告の法則を知る
効果的に集客できるチラシの、レイアウトや王道のパターンについても知っておきましょう。
例えば横書きの文書の場合、人は左上から右下に読み進めます。ですから、最も見てほしいことは左上に配置すると効果的です。また、料理のジャンルやターゲットの年齢などで、好まれる色も違います。
見込み客に強い印象を残したいのであれば、王道パターンを盛り込んだチラシを作ると良いでしょう。
チラシの作り方
チラシ作りには大きく分けると紙面作りと印刷の2つの工程があります。
ここでは紙面作りのデザインに関して、業者に頼む場合と自作する場合を紹介します。
印刷は少数であれば、手持ちのプリンターで行ってもよいでしょうが、多数であれば業者に依頼するほうがコスト・手間ともに抑えられるのでおすすめです。
この際、紙の材質や大きさなどで料金が変わります。材質のよい紙を使えば写真が映えて目立ちやすくなる反面、料金が高くなります。
飲食店のチラシで多く使われるのがコート紙です。表面がツルツルしていて発色がよいため、写真などの再現性に優れているうえにコスト面でも優れています。
業者に頼む場合
業者に依頼する場合は、下記の2パターンがあります。
デザインだけを頼む
デザインから印刷までを請け負う制作会社でもデザインだけを頼むことができます。
ただし、一括でしか請け負わない制作会社もありますので、最初に確認しておきましょう。
通常の制作会社の場合、料金表があるため金額がわかりやすく頼みやすいなどのメリットがあります。
「ココナラ 」などのスキルマーケット、「ランサーズ 」などのクラウドソーシングサービスと呼ばれるサイトを利用して、フリーランスのイラストレーターやデザイナーに頼むこともできますが、業者に依頼するよりデザインや料金の決定などで手間がかかる可能性もあるので注意が必要です。
デザインから印刷まで頼む
労力が少なくて済むのが、デザインから印刷までを頼む方法です。
写真も頼める業者も多く(別途費用発生)、撮影・デザイン・印刷をそれぞれ別の業者に頼んだ時と比べて、打ち合わせ回数を減らせ負担を抑えられます。
自作する場合
自分でチラシを作る場合には、下記の2つの方法があります。
手書きで作成する
絵を描くのが得意な方やデザインの知識がある方は、この方法が安くチラシを作成できます。
料理画像もイラストにすれば、親しみを感じやすいチラシに仕上がります。
ただし、イラストの得意ではない方がコストを抑える目的で手書きチラシを作ると、逆効果になりかねないので注意しましょう。
手書きで作成する
無料でチラシのデザインができるサイトやアプリがあります。
おすすめは「Canva 」という、クラウド上で画像の加工などができるサイトです。
おしゃれなデザインのチラシ用テンプレートが用意されていて、スマホでも使えますのでパソコン以外でも作成可能です。
「ラクスル 」というサイトでも、無料でチラシ用のデザインが作れます。
サイト内のデザインテンプレートを編集するだけでデザインでき、そのまま印刷も頼めます。こちらもスマホ用アプリがあり、スマホで撮影した写真をそのままアプリで加工できて使い勝手がいいのもおすすめのポイントです。
チラシを効果的に配るためにおすすめの方法5選
チラシを配る方法もいくつかありますが、ここでは5つ紹介します。
ただし、最初から1つの方法に絞るのではなく、いくつかを試してみるのがおすすめです。実際にやってみないと結果がわからないからです。また、違う媒体で目にすることにより印象に残りやすいという効果もあります。
その際には、媒体によりターゲット層が変わってきますので、見込み客に合わせた紙面に作り替えると集客につながりやすいでしょう。
ポスティング
お店の近くや見込み客が多く住むエリアなど絞り込んで配ることができます。
他の方法より少ないチラシの数で集客できるので、費用対効果に優れています。
新聞の折り込み
地域を限定して、新聞を購読している世帯に配ることができます。
新聞を購読している世帯は、熟年の家庭やファミリー層が多いため、お店のターゲット層に近ければ見てもらえる確率が上がります。
フリーペーパーの折り込み
お店があるエリアで配られているフリーペーパーにチラシを折り込むことで、いろいろな媒体で飲食店を探しているような感度の高い層に届けることができます。
集客が見込める場所で手渡し
ターゲット層が多くいるエリアで手渡しすれば、集客につながりやすくなります。
ただし、事前に警察署などで許可を取らなければならない場所もあるため、確認をしてください。
また、受け取った人がその先でポイ捨てすることもあるため、お店のイメージを落とさないよう、配布後は見回りをして回収しておきましょう。
コンビニや他店舗への設置
ターゲット層が近いお店に置いてもらうことで見込み客が手にする機会が増え、集客につながる可能性が高まります。
ただし、交渉して承諾を取る必要があります。
チラシを使ってリピート率を上げる効果的な集客の方法
いくらよいチラシであっても、ただお店の特徴を伝えるだけ一度配布するだけでは、集客は伸びません。
より成果を上げるための施策をご紹介しますので、よろしければお使いください。
もちろん、他にもよいアイデアが思い浮かべば積極的に試していくとよいでしょう。
チラシにクーポンをつけることでリピート率アップ
クーポン付きのチラシはお得感があり、集客につながりやすいものです。
さらに、サービス内容の違う3枚のクーポン券をつけ、一度に使えるのは1枚だけとすれば、うまくいけば3回は来ていただけることになります。
飲食店では「3回来ていただいたお客様は、その後も高確率で来店していただける」と経験的にいわれているため、取り入れる価値がある施策でしょう。
二度三度のチラシ配布で集客率アップ
心理学では、人はよく見るものに対して好感を持つことがわかっています。
ですから、一度のチラシ配布で終わらず、繰り返し配るようにしましょう。前の広告が記憶に残っているうちに次の広告を出すのが効果的です。一度目でしっかり見なくとも、二度目三度目で見る可能性が高まるためです。
同じエリアに何度もまくのは効果が薄れるのではないかと思われるかもしれませんが、適度な頻度であれば複数回の配布でも集客につながります。
様々な広告手法がある現代においても、オーソドックスなチラシの配布は高い効果を得られます。
とはいえ、ただ作って配るだけでは集客につながりません。チラシ自体や配り方などの効果が出るパターンを知ったうえで施策を行うことが重要です。自分のお店のジャンルや客層に合ったものを選ぶと、費用対効果も高くなります。いろいろな手法を取り入れ、効果的に集客につなげていきましょう。
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